この装置は、
オートレース補助事業
により購入した機器です。

 走査型電子顕微鏡(エネルギー分散型X線分析装置)
  

写真:走査型電子顕微鏡(左) イオンミリング装置(右)
1.機器の概要
本機器は、光学式顕微鏡では観察不可能な高倍率(5,000倍以上)で試料表面を拡大観察する装置で、真空の装置内に置かれた試料(金属材料やガラス、セラミックス等)に電子線を照射して放出される二次電子等を検出することで、微小な表面構造を観察したり、電子線が照射された箇所から発生する特性X線のエネルギー強度を測定することによって、試料を構成する元素を分析することが可能な機器です。 また、イオンミリング装置を前処理として用いることで平滑で歪みのない清浄な断面を作製でき、より詳細な観察と分析を実施することが可能となります。
紹介ポスター (PDF:823KB)
静岡県工業技術情報(2021) No.22 (PDF:667KB)
2.機器の仕様
○走査型電子顕微鏡 株式会社日立ハイテク SU3900
加速電圧 0.3 kV ~ 30 kV
プローブ電流 1 pA(ピコアンペア)~ 1.2 μA(ナノアンペア)
写真倍率 5倍 ~ 300,000倍
二次電子分解能 3.0 nm(加速電圧 30 kV、高真空モード)、15.0 nm(加速電圧 1 kV、高真空モード)
反射電子分解能 4.0 nm(加速電圧 30 kV、真空度 6 Pa)
試料形状 (最大試料径)300 mmφ
(最大高さ)130 mm
(最大重量)5 kg
試料移動 (範囲)X:150 mm、Y:150 mm、Z:5 ~ 85 mm
(傾斜)-20 ~ 90°
(回転)360°
到達真空度 1.5×10-3Pa
低真空設定範囲 6 ~ 650 Pa

○エネルギー分散型X線分析装置 オクスフォード・インストゥルメンツ株式会社 AztecLive UM40
エネルギー分解能 127 eV
検出元素 Be ~ Cf

○観察用試料作製装置(イオンミリング装置) 株式会社日立ハイテク ArBlade 5000
設定モード 広域断面ミリングモード/平面ミリングモード
使用ガス Ar(純度99.99 %以上)
ミリング加速電圧 0 ~ 8 kV
間欠機能 1秒刻み
最大ミリングレート 1 mm/hr以上(試料:Si、マスクエッジより 100 μm突出時)
最大試料サイズ 20(W)×12(D)×7(H)mm(広域断面ミリング)
φ50 mm×25(H)mm(平面ミリング)
傾斜角度 0 ~ 90°(平面ミリング)
最大加工範囲 約φ32 mm(平面ミリング)
3.お問合せ先
工業技術研究所 金属材料科 / 電話:054-278-3025